Mind

by 鳥越 雅子
フリーアナウンサー鳥越雅子です。
先日1月29日、
50歳のお誕生日を迎えました。
わぁ〜!!!
おめでとうございます。
(自分で言ってる 笑!)
実は、誕生日の前日まで自分の年齢を公表することに迷いがありました。
50歳という新しいステージへのワクワクと、それと同じくらいに、
年齢を明らかにしてしまうことへの不安。
数字で解釈されることへの小さな抵抗感もありました。
今から3年ほど前、50歳という数字がそろそろ見えてきた頃のこと。
自分の表面上の変化や、体型の変化もあって鏡を見るのが嫌だった頃がありました。それまでは何となしに出来ていたことができなくなる現実。
いろんなことに自信を失って人と面と向かって話すことが苦しく、
自分に注目が集まることがとても怖かった時期でした。
そこから、どんなきっかけで心境の変化があったのか言葉にするのがとても難しいのですが、去年、49歳の誕生日を迎えた頃から自分を受け止める気持ちに変化がありました。
同期が直面している”あと数年”
私は、高卒で会社に就職。6年ほど勤務した後フリーアナウンサーへ転身したのですが、昨年、同期の勤続30年表彰があり、そのお祝いの席へご一緒させていただきました。会社を辞めた後も毎年の忘年会で会う仲間とは1年の締めくくりを何年も一緒に過ごしてきました。役職についたり、責任と共に貫禄が出てくる人も。
その仲間が勤続30年という!
まず、この衝撃。
長く勤めるということへの尊敬の気持ち。一方で、共に時間を重ねることの羨ましさ。途中でその環境を出てしまった自分には分からない感動や苦労があるのだろうというのが、1年に1度の忘年会で感じてきたことです。
そして、衝撃を受けた事実。
60歳の定年を考えるタイミングが来ているということ。
大卒や転職組もいるため、同期とはいえ年齢はまちまち。私は高卒だったため年下だったのですが、一緒に新入社員研修をしたり旅行に行ったり。そんな20代前半を一緒に過ごした仲間が、そろそろ定年を考える年齢になっていること。
この現実が、自分のこれからを具体的に見つめるきっかけにもなった気がします。
変化への適応力
先日、20代の頃に一緒に番組をやっていたメンバーと久しぶりに会う機会がありました。
24時間の生放送ニュースチャンネルだったため、週に1度の泊まり勤務。ハードなスケジュールを共にこなしたキャスター仲間や、デスクを挟んで向かい合って仕事をしていたディレクター。
ほぼ20年ぶりの再会となった方もいましたが、母親として別の仕事にシフトしたり、当時40代で働き盛りだった方が定年を過ぎ次のステージを過ごしていたり。
あの時に、20年以上の時を超えて、こうして当時を振り返る時間を一緒に過ごせるとは想像もしていなかったし、そう振り返る時間の経過が嬉しかったりします。
50代は変化への順応性が大切だと
何かで読みました。
年を重ねるほどに、これまでの経験から自分の価値観が凝り固まって変化を恐れるところがあるかもしれない。
自分のこれまでを否定するような、そんな変化は受け入れられないと思うかもしれない。
でも、人生100年時代。
やっと折り返しに来たところ。
生まれ変わったつもりで新しい自分を生きてみるのも悪く無いかな。
いま、
そんな風に思っています。
ココ・シャネルの言葉
Nature gives you the face you have at twenty; it is up to you to merit the face you have at fifty.20歳のあなたの顔は自然の贈り物。50歳のあなたの顔はあなたの功績なの。
私が自分で自分の人生を生きる。
これまでの蓄積で、いま、ここにいます。
次のステージに向けた進化の途中。踏ん張って生きてきた、わたしの功績を評価して、輝く50代の新しい一歩を踏み出します。

Frau EDU フラウエデュ
by フリーアナウンサー鳥越雅子